病棟のお坊さん ~生と死に向き合う〜 (下 共鳴する心 )
pr_yuko
東北臨床宗教師会
熊本地震からまる2年。当時、震度7に襲われた4月14日と同じ日に開催された熊本宇城市で行われた「復興祭in豊野」のカフェデモンクへ妻と共に参加してきました。
当日は雨天にも拘わらず沢山の方がお出でになられていまして、様々なブースが賑わっておりました。支援者の皆さんは「被災された皆様に少しでも喜んで頂きたい。」そのような強い思いと共に、全国から駆け付け無償でご奉仕されていました。
私の場合は、2年前の熊本地震が起きた際に、無謀だと思いましたが妻と共に車で熊本の宇城市に物資を運んだ事がありました。そのご縁で今回の復興祭へ声をかけて頂きました。また、カフェデモンクにお寄りになられた宇城市の皆さんは、震災当時の事をまるで昨日のことのように克明に説明されておられました。ご年輩には、遠方に住んでいる息子や娘さんが震災直後の渋滞の中、時間をかけて物資を運んで来てくれた事を嬉しそうにお話しされている方もおられました。
また、地元の僧侶の支援活動を日頃からよくご理解されており、葬儀や法事だけでは無く、宗教者が災害時には伴奏してくれる存在であることをごく自然に受け入れておられる事が印象的でした。熊本の皆さまとのひと時を大切にし、「ともに生きる」という言葉だけが独り歩きしないよう襟を正してまいりたいと思います。