一般公開

日ホスin 仙台 臨床宗教師企画のご報告

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 2023年10月28-29日、日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会が仙台市戦災復興記念館にて開催されました。多彩な企画がある中、大会二日目には、「どうすれば上手くいく? 臨床宗教師と医療福祉従事者との連携」と題した、臨床宗教師企画がありました。当日の様子について簡単にご報告させて頂きます。

 当日は高橋悦堂師の司会で和やかに始まり、岐阜県大垣市にある沼口医院院長の沼口諭医師、東北大学病院緩和医療科の臨床宗教師金田諦晃師の2名の登壇者からの発題の後、会場参加者を交えてのグループワークが行われました。

グループワークには約30名の方にご参加頂き、6名の臨床宗教師にファシリテータをお勤め頂きました。活発な話し合いがなされ、会場はとても賑やかな雰囲気でした。各グループにおいては次の二つのテーマが自由に話し合われました。

① 臨床宗教師に望むこと、期待すること、不安なことは何?
② 臨床宗教師との連携、その方法と課題、どうすればよい連携が出来るのか?

 グループワーク終了後には、ファシリテータから一人ずつグループ内で話し合った内容をご発表頂きました。そこでは、医療福祉の現場において多忙な他職種の補完的な役割への期待や、臨床宗教師ならではのケアへの期待が挙げられた一方で、臨床宗教師への依頼の仕方がわからないという声や、情報共有のあり方をどうすればよいか、また「宗教」という言葉のイメージの多様性をどう考えたらよいか、心理士との相違はなにかなど、実際の連携場面における不安や課題も挙げられました。

 これらの課題に対して、参加者やファシリテータより具体的な取り組みや、よりよい連携の為のアイデアが提案されました。また、参加者の多くからは、医療福祉領域だけではなく社会一般への周知を広めるための活動や、臨床宗教師の実践に関わるエビデンスの構築、臨床宗教師数の増加や、終末期の現場以外における活動や連携の拡大といった要望が挙げられました。臨床宗教師のそれぞれが、また東北臨床宗教師会として、このような課題や要望に応えていく必要を感じさせて頂きました。

 会場内の賑わいからは、職種という壁を超えてよりよいケアが生まれる社会を目指していこうという“コンパッション”が満ちていたように感じました。当日ご参加頂いたみなさま、企画・運営にご協力頂いたみなさま、またこのような有意義な時間をサポートくださった日ホス関係者のみなさまに心より感謝申し上げます。

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